55歳 男性 業者として家族と連絡を取りながら遺品整理をした

私は横浜市で、ハウスクリーニングと住宅のリフォーム業を行ってました。その関係で遺品整理の仕事も受注してました。2000年から2009年までの事です。警察や不動産業者を通しての依頼が多かったです。
初めは戸惑いました。何をどうすればいいのか全く手探り状態でした。とにかく、ご依頼主様である遺族の方からの要望を聞くことに専念しようとしました。しかし、私の率直な感想はあっけないんだなと言うことです。特にお願いする事はない。ただ、綺麗にして物件を不動産屋へ返してもらえればいい。
横浜という土地柄、地方に家族がいる方が多かったです。しかも、家族と疎遠な方が多かった。寂しい気持ちになりましたが、これが現実化と受け止めるしかなかったです。

ただ、私としては亡くなった方が亡くなるまで大切にしていたものをただのごみのように扱うのは嫌でした。
やはり、真摯に向き合いました。
例えば、本や雑誌の中身は読まないけれど何かが挟まっているかもしれないと丁寧に確認しました。

完全なるゴミ、写真や現金、使わないだろうけど形見となるようなものに分けました。ほとんどの方はゴミ以外の物は10㎏の段ボール箱1つ分程度でした。ご依頼主様が要らないと言っても送りました。

全てを見る訳ですから、亡くなった方の趣味なども見えてきます。経済新聞を切り抜きしてる方、赤鉛筆で記入された競馬新聞を綺麗に畳んでおいてある方、几帳面だっただろう方、掃除は苦手だったんだろうと思われる方、現金なども出てきます。小銭から一万円札まで色々と。
少しづつ貯金してたんだなとか。なにかあった時の為のお金だったんだろうな。想像が出来ます。

こんな形でも(本人とも家族とも縁がない)、やはり人とのお別れです。入室前作業終了後にはスタッフ全員で合掌しご冥福を祈りました。

殆どの場合、室内は3人で1日で終わります。
ゴミはトラックに積載し産廃業者へ搬入します。

その後は、改めて次の入居者へ貸せるようにリフォームします。